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[今日の一枚]










今日の1枚は、 建築家フランク・ロイド・ライトの設計した John C.Pew house
です。
この家は、「今日のてくてく」の記念すべき第一回にご紹介した「ジェイコブス
邸」と同じユーソニアンハウスといわれているスタイルで、ウィスコンシン州マデ
ィソンにあります。
巨大な湖に面していて、大変静かで住み心地のよさそうな立地でした。
巨匠と言われている建築家の多くがそうですが、ライトは特に本物の自然素材を
多用します。外壁のや庇の木もそうですし、1階壁の石積みも、本物の大きく加工
された石を積んでいます。
(ちなみに日本の石積み風の外壁は、薄い石風に着色・加工されたセメント板(ユ
ニット)を構造壁に張り付けているだけものが大半です。)
また、この家もユーソニアンハウスらしく屋根や建物全体が大変低く抑えられて
おり、駐車場の上の庇は床から2m程度の高さしかありませんでしたし、かなりコ
ンパクト(小さい)な家でした。
多くの魅力的な家を観れば観るほど、今のハウスメーカーや建売りの「こんなに
大きい家がこの坪単価でできます!」的な販売手法というか価値観に、大きな疑問
を感じます。
本当に魅力的で豊かな家(プロポーションであったり、内部の豊かさ、居心地の
よさ等々)とは、一体どういう家なのでしょうか。
割り合い共通しているのは、意外にコンパクトで建物高さを低く設計されている
ということです。しかし、中に入ると意外に広く感じ、窮屈な感じはしません。
このことは一般の方には分かりにくいかもしれませんが、重要なことなので強調
しておきたいことの一つです。
その他の要素ももちろん沢山あります。
日々勉強。 建築への探求を、この先も続けて行きたいと思います。
場所 :USA ウィスコンシン州マディソン
作品名 :John C.Pew house(1938年竣工)
撮影日 :2006.10.11
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