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2012年05月19日

建築探訪80(スプリンググリーン/フランク・ロイド・ライト)



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[今日の一枚]

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 今日の1枚は、建築家 フランク・ロイド・ライトの設計したリバービュー・
テラスレストラン 「スプリンググリーン」 です。

 この建築は、アメリカのウィスコンシン州のウィスコンシン川沿いにあり
、当初の主用途はレストランでしたが、私が行った時、「タリアセン」と呼
ばれているライトが設計した建築群の、ビジターセンターとして使われてい
ました。



 さて、ライト建築が好きな方なら、何度でも聞いたことのある「タリアセ
ン」という言葉ですが、これは地名ではありません。
 その由来などについて、ライトの写真集「GA TRAVELER002
Taliesin」の解説が詳しいのですが、まずタリアセンとは、ライト
の祖父の生まれ故郷であるイギリス、ウェールズの詩人の名前だそうです。
そして、このウィスコンシン州に建設するライト自身の住宅の名前を、自分
のルーツであるウェールズの詩人の名前から名付けたそうです。そのことを
ライト自身はこう言っています。

 「タリアセンとはウェールズの詩人の名だった。ドイルド僧でもあるこの
吟遊詩人はウェールズの芸術の栄光を讃えた。このウェールズ語は字義通り
に言えば<輝く額>という意味である。ウェールズには、この名にまつわる
神話も数多い。」
 「リチャード・ホーヴェイの魅力的な仮面劇『タリアセン』によって、歴
史上名高い吟遊詩人のイメージを私は身近なものに感じるようになっていた。
私の親類たちも自分の住まいにウェールズ語の名前をつけているではないか、
私がその例に倣ってもいけないことはあるまい。」



 このタリアセン一体の建築群は、広大な自然の中に点在しており、ドライ
ブするだけでも大変気持ちの良い場所でした。

 さて、今回のスプリンググリーンですが、ライトらしさを、特に下記の点
で堪能できました。

@ 厚みをある程度均一に、ざっくりとカットした割石の、より石らしい迫
  力、存在感。(純粋な組積造だと思われます。日本のこれに近いものは、
  99%以上は石風にデザインされたモルタルに着色したものをペタペタ
  構造材に張っただけのものです。)

A 構造とデザインとの一体化。具体的にいうと、最初の写真のように登り
  梁的な構造材をあえて見せるようにかっこよくデザインしている。(ト
  ップライトの役目も兼用しています。)

B 独特の天井高さ。具体的にいうと、まず、エントランス部分の天井の低
  さ。(2,100mm程度でした。)谷口吉生さんなどはよくやります
  が、日本の公共施設では、一般的にこの低さは非常識です。でも、この
  低さがとても心地よかったです。
  そして、メインの旧レストラン客席部分は、勾配天井で2,100〜2,
  500mm程度でした。これも、日本の常識と比べると低いのですが、一
  般的に、勾配があると圧迫感を感じにくくなり、デザイン性も相まって、
  気持ちの良い空間でした。

C 適度な光量。具体的にいうと、この建築は基本的にトップライトとウィス
  コンシン川に向かって開けられた連続窓からの光で賄われているのですが、
  特に連続窓が高さ寸法がおさえてあり、しかも北向きのため、光量が抑え
  られています。用途や目的によって最適な光量は違ってきますが、この建
  築に関してはそれで正解だったように思います。フランク・ロイド・ライ
  トの建築は、どれも光の取り込み方に工夫したものが多く、その辺の建築
  家の意志を強く感じ、いつもとても勉強になります。


 今回のフランク・ロイド・ライト建築も、大変見応えがありました。
 


場所  :アメリカ ウィスコンシン州スプリンググリーン
作品名 :リバービュー・テラスレストラン「スプリンググリーン」
     (1953年)
建築家 :フランク・ロイド・ライト



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posted by てくてく at 22:31| 愛知 ☁| Comment(0) | 建築探訪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月17日

建築探訪79(香川県立東山魁夷せとうち美術館/谷口吉生)



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[今日の一枚]

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 今日の1枚は、建築家 谷口吉生さんの設計した 香川県立東山魁夷せ
とうち美術館
です。

 この建築は名前の通り、日本を代表する画家である東山魁夷さんの絵画の
みを展示した、こじんまりとした美術館です。すぐ間近には、巨大な瀬戸大
橋が架かっています。

 谷口さんといえば、以前ご紹介した豊田市美術館などを手がけられている
建築家ですが、これくらい小さな美術館であっても、やはり谷口さんらしい
シンプルでクールな建築でした。



 さて、今回注目したい視点は、建築の外観と外構の一体化、渾然一体となっ
た外構デザインです。

 私は、建築と外構、植栽は切っても切れない関係にあると思っています。
美的なデザインもそうですし、例えばアプローチの役割自体も大切です。
敷地内に入り、建物の入口に向かうまでのアプローチで、美しい建築を色々
な角度で建築を眺めてもらうための動線をつくったり、アプローチを歩きな
がら中に入るまでの過程(間・ま)の中で、いよいよ目的である建物内に入
るんだ、展示物が観れるんだといった、ワクワク感、高揚感を演出すること
も可能です。

 今回ご紹介した谷口吉生さんは、そういった外構計画も、いつも上手に設
計されている建築家です。今回の香川県立東山魁夷せとうち美術館も、谷口
さんがどういう意図で外構を設計・デザインされたのか、自分なりに思索し
ながら、興味深く観させて頂きました。



場所  :香川県坂出市沙弥島字南通224番地13
作品名 :香川県立東山魁夷せとうち美術館(2005年)
建築家 :谷口吉生



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posted by てくてく at 16:54| 愛知 ☁| Comment(0) | 建築探訪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月15日

建築探訪78(マリーナタワー/バートランド・ゴールドバーグ)



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[今日の一枚]


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 今日の1枚は、建築家バートランド・ゴールドバーグの設計した マリー
ナタワー
です。

 この建築はコーンコブという愛称で、とうもろこしに似たプロポーション
が特徴的で、美しさだけでなく一度見たら忘れられないインパクトもあり、
1960年代のシカゴ建築を代表する一つです。

 設計したバートランド・ゴールドバーグは、今となっては伝説の学校であ
る「バウハウス」で建築の勉強をしており、かつてはミースが先生、バート
ランド・ゴールドバーグが生徒という関係でした。



 さて、このマリーナタワーは、19階までは駐車場で、21階から60階
まではマンション、そして61階は住民が利用できるオープンのデックにな
っています。また、昔はプールやライブハウス、ホテル、ボーリンング場、
レストランや銀行もあり、この一体の敷地内で生活できるよう計画されたそ
うです。駐車台数450台、住戸数も450といいますからかなりの数です。



 そして、マリーナタワーで最も特徴的なのは、当時高層ビルで主流だった
鉄骨造ではなく、プレキャストコンクリート造でつくったことです。
 バートランド・ゴールドバーグの先生だったミースも、同じシカゴで、鉄
骨造で数多くのすぐれたビルを設計しているにもかかわらず、あえて当時珍
しいコンクリート造で超高層ビルを設計したのは、マリーナタワーという形
状を具現化するための必然的な選択だっと思います。(予算的にも、鉄骨で
つくったより安くすんだそうです。)



 シカゴは建築の実験場であると、よく学生時代に耳にしましたが、それは、
下記の出来事があったからだそうです。(下記は、あるサイトからの抜粋です。)
 1871年、実際に起きたシカゴの大火。シカゴ・トリビューン紙による
市民への「再起」の呼びかけ。この状況に建築家たちが集まり復興を手助け
する。後にシカゴ派とよばれる建築家たちは、ここで数多くの設計に携わっ
た。そして皮肉にも建築の実験場としてシカゴに多くの名建築を残し、後の
建築・デザイン界に強い影響を与える。今、このシカゴの街を歩くと当時か
ら現代の建築がひしめくように林立している。まるで活きた建築博物館の中
をさまようようだ。



 シカゴの高層建築は、本当にユニークな建築が多くて面白かったです。街
並みを省みずやりたい放題では問題ですが、それでも個々の建築の、クオリ
ティの高い個性が集まるということは、その街を活気付ける重要な要素には
なると思いました。



場所  :アメリカ イリノイ州シカゴ 300 North State Street
作品名 :マリーナタワー(1967年)(61階建、高さ179m)
建築家 :バートランド・ゴールドバーグ



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posted by てくてく at 10:24| 愛知 ☁| Comment(0) | 建築探訪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月13日

建築探訪77(モリス・ギフトショップ/フランク・ロイド・ライト)



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[今日の一枚]


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 今日の1枚は、建築家の巨匠フランク・ロイド・ライトの設計した モリス・
ギフトショップ
です。

 この建築は、サンフランシスコのダウンタウンの中心部近くにあります。

 フランク・ロイド・ライトは住宅建築が多いのですが、この建築は彼が手
がけた数少ない店舗建築です。

 ファサード面は、上階まで窓のない壁面で覆われていて、写真にある入り
口のみ、円形の開口部があります。とても静かなデザインで、重厚感、高級
感のあるエントランスでした。ライト特有の洗練されたデザインセンスを堪
能できました。

 このお店には、当初は美しいクリスタルやガラス、磁器、金銀が展示され
ていたそうですが、この店舗の持ち主が次々と代わり、1967年には、訪
問者のために現代絵画、彫刻、宝石などを展示販売するギャラリーとなった
そうです。

 内観に関しては、窓越しでしか見れなくてよく分からなかったのですが、
写真集などで見ると、同じくライトが設計したグッゲンハイム美術館のよう
に螺旋状にスロープを下りながら中に入っていく設計になっています。軟ら
かくてどこか威厳や高級感の感じられる内観です。



 オーストリアの建築家 ハンス・ホラインの設計したレッティー蝋燭店もそ
うですが、店舗に、ある種の個性を持たせるためには、入り口まわりのデザイ
ンがとても有効だと思います。どこをデザインして、逆にどこをデザインしな
いのか、どういう形状の空間ボリュームをくりぬくのか、という判断もデザイ
ンする上でとても重要だと思いました。

 

場所  :アメリカ カリフォルニア州サンフランシスコ
作品名 :モリス・ギフトショップ(V.C.モリスショップ)(1948年)



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posted by てくてく at 11:45| 愛知 ☁| Comment(0) | 建築探訪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月11日

建築探訪76(アメリカ合衆国議会議事堂(キャピトル・ヒル))



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[今日の一枚]


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 今日の1枚はアメリカ合衆国議会議事堂、通称 キャピトル・ヒル です。

 この建築は1800年前後に建設され、高さ88m、直径29mの巨大な
ドームが特徴的な新古典主義建築で、アメリカ合衆国議会の議事堂としては
4代目だそうです。


 この建築を観て思うのは、アメリカの文化的「よりどころ」やアイデンテ
ィティについてです。

 アメリカ合衆国議会は、ギリシャ建築やローマ建築を元につくられており、
特に特徴的なドームは、ローマ建築の代表作の一つであるパンテオンを彷彿
とさせる巨大なドームです。(このドームを中から見上げた時のデザインは
、パンテオンのデザインと結構似ています。)

 アメリカを象徴する建築である議事堂を、そういう様式の建築にした、とい
うことからしても、やはりアメリカは西洋文明が根本にあるんだなぁと、あら
ためて痛感させられます。そして、その根本にある、大昔の文明であるギリシ
ャ文明、ギリシャ建築が、いかに強く現在の西洋文明に影響を及ぼし続けてい
るか、ということも考えさせられます。


 いわば、その建築が民族や国家のアイデンティティーを体現しているともい
えると思います。そういった視点で、日本や海外の建築を眺めてみるのも面白
そうです。

 

場所  :アメリカ ワシントンD.C.
作品名 :アメリカ合衆国議会議事堂(キャピトル・ヒル)



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posted by てくてく at 11:12| 愛知 ☀| Comment(0) | 建築探訪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする





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