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2012年05月10日

建築探訪75(聖パウロカトリック教会/アントニン・レーモンド)



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[今日の一枚]


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 今日の1枚は、建築家 アントニン・レーモンドの設計した 聖パウロカトリック
教会
です。

 アントニン・レーモンドは米国建築学会賞を受賞された建築家で、建築家
の巨匠フランク・ロイド・ライトの元で学び、帝国ホテル建設の際に来日し
ます。その後日本に留まり、モダニズム建築の作品を多く残しています。

 また、この間ご紹介した吉村順三さんや前川國男さんは、レーモンドの事務
所で学ばれており、後に吉村さんや前川さんは、レーモンド建築の良さを生か
した建築を手がけられています。

 

 さて、今回ご紹介させて頂く聖パウロカトリック教会は、「風立ちぬ」(堀
辰雄)、「掌の小説」(川端康成)にも登場したり、ここで結婚式をあげるカ
ップルも多く、西郷輝彦と辺見マリ、吉田拓郎らもここで挙式されたそうです。



 建築的に最も特筆すべきは、構造と意匠の一体化、シンプルで美しい、理に
適った構造デザインだと思います。

 チョウナで削ったような、荒々しいほどに、木の質感のむき出しの構造体を
整然と配置して、粗野な感じというよりは、温かみのある包まれた感じがしまし
た。

 何度も書いているかもしれませんが、本当に名建築に割りと共通していると
思うのは、コンパクトでシンプルに作られているということです。この建築も
本当に小さな教会でした。民間のディベロッパーや公共の組織が、利益を追求
する形で主導すると、必要以上に大きくて、よりローコストで、どちらかといえ
ばこれ見よがしな建築になりがちなようです。

 一流の建築家の作品を見れば見るほど、より良い、より豊かな人生の舞台を
生み出すためには、実力のある建築家が社会的に必要性だということを、強く
思います。




場所  :長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢179
作品名 :聖パウロカトリック教会(1935年竣工)
建築家 :アントニン・レーモンド



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posted by てくてく at 13:02| 愛知 🌁| Comment(0) | 建築探訪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月08日

建築探訪74(軽井沢千住博美術館/西沢立衛)



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[今日の一枚]


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 今日の1枚は、建築家 西沢立衛さんの設計した 軽井沢千住博美術館
です。

 建築家の西沢立衛さんは、1966年生まれの若手建築家で、プリツカー
賞や日本建築学会賞など多くの受賞暦があると共に、現在、世界を股にかけ
て活躍されています。元々は建築家である妹島和世さんとのユニットSAN
AAで活動されており、その後、西沢さん単独の設計事務所でも今回のよう
に設計活動をされています。ちなみに、建築家 西沢大良さんは実兄だそう
です。

 西沢さんの作風は、新建築などの建築雑誌を賑わしている主流派ともいえ
ると思いますが、菊竹清訓→伊東豊雄→妹島和世・西沢立衛と流れる系図は、
近代建築の建築史的な視点で見ても面白いと思います。

 また、近年では、安藤忠雄さんや谷口吉生さんを初め、上記の主流派の方々
の世界的な建築設計における活躍は目を見張るものがあり、イチローがメジ
ャーリーグで活躍するように、彼らの活躍は同じ日本人として大変嬉しく思
います。



 さて、今回の軽井沢千住博美術館ですが、明るくて軽くて、白くて、床面
や壁面、天井面に生き物のような有機的な曲線が多用してあって、まるで建
物の存在感を打ち消すかのような透明感は、西沢さんらしい建築だなぁと思
いました。

 特に印象的なのは、切符売り場の小狭い空間から、建物内に入ったときの
明るくて、とても開放的な空間とのギャップです。建築家のよくやる手法と
はいえ、今回はよりインパクトがあり、大変良かったです。

 建築には無限の可能性があります。他の芸術分野より、制約条件は遥かに
多く、新しいクリエイティブな建築を具現化するのは大変な時間と労力と発
想力が必要ですが、それでも果敢に挑戦し続ける建築家の作品を観ると、何
かエネルギーを頂いたような気がします。

 私も、日本にとって有益な、新しい建築を目指していきたいと思います。



場所  :長野県軽井沢町長倉塩沢815
作品名 :軽井沢千住博美術館(2011年竣工)
建築家 :西沢立衛



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posted by てくてく at 14:49| 愛知 ☁| Comment(0) | 建築探訪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月06日

建築探訪73(軽井沢の山荘/吉村順三)



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[今日の一枚]


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 今日の1枚は、建築家 吉村順三さんの珠玉の一品である、軽井沢の
山荘
です。

 この軽井沢の山荘は、私が大学時代からずっと、一番好きな建築でした。

 実際に観れて感無量で、はるばる軽井沢まで観にきて良かったです。写真や
図面などを何度も見ていたので、大体この建築のボリュームやイメージは出来て
いて実際に観てそんなにイメージと違う点はありませんでしたが、やはり実際に
観るとリアルに自分の実作と比較できるので、今後に生かせそうです。



 この辺りは旧軽井沢銀座周辺で高級別荘地となっているので、大きくて立派な
別荘が数多く建ち並んでいるのですが、この吉村さんの小さな山荘は、87.7u
(増築前)しかなく、材料も特別高級なものを使っているわけでもありませんの
で、周辺の高級別荘を対極的です。この軽井沢の山荘は、伊勢神宮にも通じるよ
うなシンプルで簡素な美を堪能でき、吉村さんの建築に対する考えや哲学を実感
することが出来ましたし、その考えや哲学にあらためて共感することができまし
た。

 この建築は、吉村さんの師匠ともいえるレーモンドの設計した軽井沢夏の家に
似ている箇所が多々あり、設計のよりどころとしたような気がしますが、吉村さん
独自の箇所や、敷地条件に合わせたであろう箇所もたくさん伺えます。




 具体的にこの建築を観て感じたことを、少し書かせて頂きます。

 まず建物の配置です。アプローチから見上げるようにそして、少し斜めに配置
されています。寺院の伽藍配置もそうですが、この建築も、人のアプローチを配
慮して、見栄えのする角度で、計算ずくで上手に配置されています。

 あと、基礎コンクリート(1階の壁を兼用)の高さです。これは吉村さんが
たびたびやられる手法ですが、特に別荘建築で、湿気対策も考慮するとかなり
実用的だと思いました。2階の外壁の木部は大分痛んでいましたが、やはりコン
クリート部分は耐久性が抜群です。片持ちのポーチ部分も、コンクリートだから
こそ、それだけのスパンを飛ばせて、本当に無駄のない、効率的な空間づくりで
した。

 あと、屋根形状です。これ以上にないくらいシンプルな方流れの屋根で、水勾
配も十分取れており、軒も90cm以上出ているので、コスト的にも、デザイン
的にも、漏水対策としても理に適っています。
 多くのハウスメーカーや建売の家だと、屋根に谷ができていて、長い期間で考
えると漏水の原因になりかねないですし、モダンな庇を出さない建築ですと、端
部の納まりをシンプルでかっこよくしようとするほど漏水のリスクが高くなって
しまいます。某日本建築学会賞を受賞したモダンな建築も漏水したそうですし、
機能とデザインとコストのバランス、両立というのは悩ましい問題ですが、吉村
さんの建築は実用性を優先しつつ、デザイン的は十分に配慮しつつ華美にはさせ
ない、まさにこれこそ王道だと、私は思います。



 この建築は、本当に見所が多くて、平面プランも、断面計画も、絶妙に配置され
た人間の個々の臓器のように無駄がなく、実に見事に出来ています。また、ディテ
ールも見所満載で、木製建具の納まりは言うまでもなく、例えば階段の踏板に
6mmの勾配をつけていたりなど、実務のプロも唸りたくなる箇所が満載です。


 この軽井沢の山荘を一つの目標として、今後も質の高い家づくりをしていきたい
と思います。



場所  :長野県北佐久郡軽井沢町
作品名 :軽井沢の山荘(小さな森の家)(1962年)
建築家 :吉村順三



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posted by てくてく at 13:28| 愛知 ☀| Comment(0) | 建築探訪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月01日

「むくり屋根の家」の階段手摺の受け材。

[むくり屋根の家]


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 この写真は、「むくり屋根の家」の棟梁からメールで頂いた、階段手摺の受け材の
写真です。無垢のタモ材を、ノミなどの伝統的な大工道具を使って、手刻みで加工し
て頂いています。

 「今日のてくてく」でたびたび登場するアアルトが、階段手摺の受け材にもかなり
こだわっているのに気付いて触発されたのがきっかけでした。今となっては、受け材
のデザインをするのは毎回恒例で、私なりに設計図として詳細を描いて、腕利きの棟
梁にいつもつくって頂いています。

 建築家の巨匠ミース・ファン・デル・ローエが、「神は細部に宿る」と言っていま
したが、細部にも気を使う端正な家づくりをしていきたいものです。


posted by てくてく at 08:02| 愛知 ☔| Comment(0) | 家づくり | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする





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