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2012年01月28日

建築探訪64(コロッセオ)



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[今日の一枚]


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・コロッセオにいた猫。




 今日の1枚は、ローマにある、あの有名な コロッセオ(コロッセウム) です。

 コロッセオの工事はウェスパシアヌス治世の西暦75年に始まり、ティトゥス治
世の80年から使用されるようになりました。使用開始に当たっては、100日間に
渡りイベントが続けられ、数百人の剣闘士が闘い命を落としたそうです。

 1900年を越えた現在ではローマはイタリアの一都市となってしまったが、コロ
ッセオは今もって古代ローマの象徴でありつづけています。

 また、かつて多くの殺人(公開処刑を含む)が行われた場所であることから、現
在では死刑廃止のイベントのために使用されています。例えば、11月30日の「死
刑に反対する都市(Cities for Life)」の日、あるいは、新たに死刑を廃止し
た国が出たときには、その記念としてコロッセオがライトアップされるそうです。
2007年1月には、イラクのサッダーム・フセイン元大統領の処刑に抗議するために
点灯されました。




 さて、実際にコロッセオを観て感じたのは人類の歴史と技術、特にコンクリート
の技術についてです。



 コロッセオの構造はコンクリート造です。今から1900年以上前に、1900年以上存
続させることが出来るほどのコンクリートの建築を造る技術が、当時のローマには
あったのです。

 コロッセオのコンクリート造の技術的な詳細は、「コンクリートの文明誌/小林
一輔 著」に詳しいので、その本で個人的に興味深い点を書かせて頂きます。

 コンクリート造は通常、コンクリートを打つ前に型枠を設置して、そこにモルタ
ルを流し込むのですが、コロッセオの場合はどうだったのでしょうか。実は、外装
材(仕上げ材)となる石積みを型枠と兼用させて、その中にモルタルを流し込んで
います。

 また、モルタルが固まるまでの乾燥期間を短縮させるために、火山灰を混ぜるこ
も発明したそうです。

 さらには、専門的な話しになりますが、コンクリートを打つ時に、大きな建築だ
と一度に全てのコンクリートを打つことが出来ないので何回かに分けて打つのです
が、その際に水平方向にコンクリートの継目ができてしまいます。これをコールド
ジョイントといって、コンクリートが一体化せず構造的に弱くなる原因になります。

 当時のローマ人は、そのコールドジョイントを防ぐために、コンクリートを流し
込んだ後、その上に大型の平板瓦をのせ、その上にまた型枠をつくり、その中にコ
ンクリートを流し、と繰り返してコールドジョイントが出来ないような工夫をして
います。コンクリートと煉瓦は良く密着するので、コールドジョイント対策には大
変有効だそうです。



 現代は、科学技術など様々な分野で進歩発展していると思うのですが、1900年以
上前の技術を少し掘り下げて見てみると、なかなか当時の建築も侮れません。現に
1900年以上たっても現存している建築を観ると、果たして現在の建築でそれだけ存
続できるものがあるのだろうか、と考え込んでしまいます。

 例えば、奈良の法隆寺にしても、構造的には剛構造ではないので、地震に対して
まるで免震構造のように各部材がゆれを吸収して地震に耐え、さらに巨大地震が来
たとしても、普段は何も構造的に関与していない樹齢2000年以上といわれる心柱が
制震構造的な役割を担ってくれると思います。

 そういった面から考えると、建築に関しては、はたして現代の建築は進んでいるの
か退化したのか、正直私にはよく分かりません。

 現代の常識にとらわれずに、まっさらな心で建築を観ていきたいものです。



場所  :イタリア ローマ
作品名 :コロッセオ(コロッセウム)
撮影日 :2003.3.13



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posted by てくてく at 10:46| 愛知 ☁| Comment(0) | 建築探訪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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