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2012年08月24日

建築探訪89(湘南台文化センター/長谷川逸子)



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[今日の一枚]

湘南台文化センター .jpg



 今日の一枚は、建築家 長谷川逸子さんが設計した、湘南台文化センターです。

 長谷川逸子さんはあの菊竹清訓事務所出身で、伊東豊雄さんとともに「野武士
」世代の代表格です。
 また、長谷川逸子さんは数少ない有名女性建築家のお一人で、他の有名女性建
築家といえば、妹島和世さんや、林雅子さん、若手では乾久美子さんや永山祐子
さんなどが特に有名です。

今回ご紹介する「湘南台文化センター」は、1986年に槇文彦・磯崎新の二大巨匠
が審査員を務めた公開コンペで、長谷川逸子さんが最優秀賞を受賞し、一躍注目
を浴びることになります。



 私がこの建築を気になっていた理由が2つあります。

 一つ目は、二大巨匠が評価したにもかかわらず、私自身はなぜ評価されたのか
が全く理解できず、自身の成長のためにもその理由が知りたいと思ったから。
 二つ目は、ワークショップを開き、市民との対話を活発に行うかたちで地域住
民を巻き込み、多くの時間や労力を費やしながら、合意形成を地道に行ないなが
ら設計を進める、というプロセスが共感できたからです。(この進め方は、雑誌
などのメディアから伝え聞くだけで、実際にどう進められたのかという詳細は分
かりませんが。)


 ということで、この湘南台文化センターを観るためだけに、数年前に神奈川県
藤沢市まで足をはこびました。
 率直な感想を言わせて頂ければ、実際にこの建築を観ても、建築自体の魅力は
私にはよく分かりませんでした。(何かあるはずだと、建物内外を歩きながら、
結構よく考えてみたのですが・・・)

 ただ、その設計プロセスに関しては、今の私の設計スタイルにいい影響を与え
て頂きました。(住宅ならまだしも、大きな公共建築で地域住民とワークショッ
プ形式で設計を進めるというのは、いろいろな住民がいるわけですし、想像した
だけでも桁違いに大変なやり方だと思います。)



 いい木材を使用したり丁寧で良心的な施工をするだけでなく、設計段階におい
てもしっかり時間と労力をかけて、お施主様や地域社会のことをよく考えて進め
ることが、スクラップ&ビルドから、ストック型の社会へと変わろうとしている
日本において大切なことなのではないか、など、湘南台文化センターを観て考え
させられました。
 
 

場所 :神奈川県藤沢市湘南台1丁目8番地
建築家:長谷川逸子



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posted by てくてく at 12:25| 愛知 ☀| Comment(0) | 建築探訪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月22日

建築探訪88(姫路城)



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[今日の一枚]

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imagesCAG802AY.jpg




 今日の一枚は、しらさぎ城(白鷺城)という名称でも有名で、うっとりするく
らい美しい 姫路城です。

 江戸時代初期に建てられた天守や櫓(やぐら)等の主要建築物は現存し、建築
物は国宝や重要文化財、ユネスコの世界遺産に登録されています。また、日本さ
くら名所100選に選定されています。
 姫路城の外壁の仕上げは、私がよく家の設計で使用する真っ白な漆喰で、(姫路
城に限らず、多くのお城が漆喰仕上げです。)白色を基調にした美しさがとても印
象的です。



 姫路城の美しさは、漆喰の白など配色によるものも大きいと思いますが、デザ
イン的にもなかなか見ごたえがあります。特に今回注目したいのが、5重の天守
の、屋根のデザインです。


 入母屋風の三角屋根のデザインと、唐破風のくにゃっとまがった屋根デザイン
の2種類を使って、まるで海の波のようにやや複雑な表情をだしています。
 また、正面長辺方向(桁行方向)と、側面短辺方向(梁間方向)によってや、
階層によっても、シンプルな2つのデザイン要素を使って変化をつけ、単調さを
避けています。まるで音楽のようにリズミカルな感じさえします。


 もう少し具体的に見ますと、天守正面は、上階から、唐破風1つ⇒入母屋1つ
⇒入母屋2つ⇒大きな唐破風1つ。側面は、上階から、入母屋1つ⇒唐破風1つ
⇒大きな入母屋1つ⇒入母屋2つ。

 たった2つのデザイン要素を、単調さの無い変化をつけて構成され、正面と側
面の同じ階層を比べても、常に同じでなく変化されています。

 デザイン要素をたくさん使って変化を多くすると、混沌とした、破綻したデザ
インになりがちなのですが、デザイン要素を2つに絞ったことが、デザイン的に
成功した大きな要因の一つだと思います。

 この分析をしていて真っ先に思い出したのが、上の写真にもある、ルネッサン
ス期のローマ建築の最高傑作の1つである、パラッツォ・ファルネーゼのファサ
ードデザインです。

 実際の階層だけでなく、デザイン的にも1階、2階、3階の3層に分節し、全
ての階層の窓が同じピッチ、同じ窓サイズで並び(ファサード全体の秩序が一定
で)、階層ごとに窓上部のデザインが異なります。(1階は水平、2階は切妻と
半円のコンビネーション、3階は切妻のみ。)

 音階についても似たことが言えるかもしれません。1オクターブ上がる中に、1
2の分節をし、何となく心地よく聞こえるドレミファソラシドという音階について
考えて見ますと、ドから半音2つ上げたのがレ、さらに2つ上げたのがミ、さらに
1つ上げたのがファ、さらに2つ上げたのがソ、さらに2つ上げたのがラ、さらに
2つ上げたのがシ、さらに1つ上げたのがドです。

 ドを基準にして、2up⇒2UP⇒1up⇒2UP⇒2up⇒2up⇒1up(ド) となります。

 1upが続くわけでもなく、2upが続くわけでもなく、2upが2回続けたあと、2up
が3回続きます。



 ということで、私の仮説(?)としては、人の本能としては、一定の厳格な秩序
を美しく感じる反面、その秩序の元で、単調なマンネリはあまり好まれず、変化を
欲するのではないかと思いました。(まぁ、当てはまらない例は無数にあるとは思
いますが。)

 こういう具体的な分析を踏まえ、よく出来たデザインをジッと眺めると、どこか
音楽的で、数学的な感じがしてきます。
 近年では、限りなくシンプルな、無色透明的なデザインが好まれる傾向があるよ
うですが、姫路城などを観ますと、しっかりとデザインされたものもなかなかいい
ものだなぁ〜、と思います。

 建築家 村野藤吾さんの建築を観ていても思いますが、しっかりデザインされた
建築も捨てたものではありません。自分自身、デザイン力を磨いていきたいもので
す。

 

場所 :兵庫県姫路市本町68(築城年 1346年 )



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posted by てくてく at 18:21| 愛知 ☁| Comment(0) | 建築探訪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月13日

建築探訪87(Choi Box/宮脇檀)



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[今日の一枚]

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 今日の一枚は、建築家 宮脇檀さんの設計した、Choi Boxです。

 宮脇檀(みやわきまゆみ)さんは名古屋市出身で、東京芸術大学時代に、あの
吉村順三さんに師事しています。
 また、代表的な建築作品に打放しコンクリートの箱型構造と木の架構を組み合
わせたボックスシリーズがあり、「松川ボックス」で1979年に第31回日本建築学
会賞作品賞を受賞しました。

 宮脇さんは、「家」についてや、「住む」ことについても、徹底的に思索し続
けた方だと思います。図面のディテールを見ていてもそう思いますし、例えば「男
と女の家」/宮脇檀著 という本の内容からしても、一般の人がしり込みしたくなる
内容についても、臆せず真剣に書かれています。また、旅先での手書きの実測スケッ
チやラフな風景画なども沢山残されていたり、たしか、酒やタバコ、料理も好きだっ
たと記憶します。

 建築家は長命な方が多いのですが、宮脇さんは62歳の時に逝去されています。ダ
ンディで豪快な印象を私は持っていて、そういう方は短命な傾向があるのでしょう
か。魅力的な方だっただけに、もう少し長生きして欲しかったと思います。



 さて今回のChoi Boxですが、写真集で見ていたイメージより随分小さい家で
した。外観のファサード(正面)としては、私が以前設計した「牛山の小さな家」
と同じくらいのボリュームです。(実際の延床面積的には「牛山の小さな家」
より少し大きい程度です。)

 この家を観て、つくづく現地に足を使って実際に行くことの大切さを実感しま
した。建築の写真集を見ただけだと、どうしても実際より大きめに思えてしまう
傾向がありますし、プロカメラマンの腕などによって、実際とのギャップが結構
あります。

 生の建築、それも、一流の建築家の実際の作品に観ると、その建物全体の幅や
高さなどのボリューム感であったり、ファサードの表情のつけ方、小窓のサイズ
や、窓の量や配置によってどういう効果があるのか、隣地や道路との関係であっ
たり、採光、換気、通風、プライバシーなどをどう解決しているのか等々、その
時感じたことが強い印象に残り、その後、自分が設計する際の一つの情報として
活かすことができます。

 やっぱり、てくてく足を使って観に行くのは大切です。
 
 

場所 :東京都大田区田園調布
建築家:宮脇檀(みやわきまゆみ)



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posted by てくてく at 21:20| 愛知 ☁| Comment(0) | 建築探訪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月07日

建築探訪86(田園調布の家/吉村順三)



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[今日の一枚]

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 今日の一枚は、私が最も尊敬する建築家 吉村順三さんの設計した、田園
調布の家
です。

 この家を観るために、初めて田園調布の町を散歩しました。街路樹が植えて
あり、独特の静けさのあるいい街並みだなぁ、と思いました。立派な家も沢山
ありましたが、漫画「おぼっちゃまくん」の影響で、桁違いの大豪邸が色々と
あるのかと期待していたので、その点は少々期待はずれでした。



 さて、吉村順三さんの設計した「田園調布の家」についてですが、いわゆる
伝統的な和風をベースとした家ですが、とてもスッキリしたデザインで、あら
ためて当時撮った写真を観てみると、吉村順三さんらしさと言いましょうか、
どこまでデザインして、どこでデザインを止めるのか、そして何を目指すのか
といった、吉村さんの息遣いのようなものを感じます。

 破風板や、屋根自体をとても薄くすっきり納め、軒を出したシンプルな切妻
屋根と木製建具が印象的です。そして、ストイックにシンプルでミニマムなデ
ザインを追求したというよりは、やりすぎず、どこかおおらかな感じがする雰
囲気が、吉村建築の魅力の一つだと、私は考えています。

 

場所 :東京都大田区田園調布
建築家:吉村順三



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posted by てくてく at 00:01| 愛知 ☁| Comment(0) | 建築探訪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月23日

建築探訪85(ウィンチェスターの教会(外観))



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[今日の一枚]

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 今日の一枚は、イギリスのウィンチェスターにある教会の、外観やディテール
です。

 以前、この教会の内観を掲載させて頂いた際にも少し触れましたし、大切な
ことだと思うので何度でも言いますが、やはり、化学にあまり依存しない、「
本物の素材感」を活かした建築の魅力は、計り知れない大きなものがあると、
私は思います。

 戦後、住宅の絶対数が必要なお国事情から、ハウスメーカーが主導する化学
工業製品をフル活用した、大量生産型の家づくりを優遇する税制を始めとする
政策を日本政府は長年とってきたそうですが、英国を始めとする、ヨーロッパ
の建築をあれこれ実際に現地で観てしまうと、祖国日本の住宅建築における、
言いようのない違和感や、本当にこれで良いのだろうか大きな疑問が、長年、
頭の中をリフレインして止みません。

 工業製品も必要だと思いますし、否定するつもりはさらさらありませんが、
木や土、石や漆喰など、自然界にそのまま存在する自然素材を最小限に加工
して、素材感を活かした上の写真のような建築は、住宅のストック型社会を
目指す日本において、重要なポイントになると私は思います。
(現在の日本の住宅における30年前後といわれる短い寿命は、構造強度に
よるものではありません。制度的なことも大きいと思いますが、それ以上に、
平たく言えば、持ち主が「残したい!」と思えないから、スクラップ&ビル
ドになってしまうと思うのです。上の写真の建築が、もし軽量鉄骨と建売の
ようなサイディングやビニールクロスで出来ていたらどうでしょう?残した
いと思いますか?)

 愛着のもてる建築、多少のお金や時間をかけてでも、次の世代の人にも「
残したい!」と思ってもらえる家づくりが、今後、制度や構造強度以上に大
切になってくる私は思います。



 さて、前置きが長くなってしまい、すいません。
 今日の写真についてですが、本当に静かな場所で、美しい建築、美しい風
景でした。上の写真ではあまり分からないとおもいますが、イングリッシュ
ガーデンも、自然な感じでかなり美しかったです。
 この教会は、おそらく200年以上前に建てられたと思いますが、新築以
上に味わい深く、例えば玄関下の、すり減った石框部分などは、歴史の重み
も感じさせられます。



 日本にも優れた建築は沢山ありますが、大量に生産される一般的な日本の
住宅を見ると、何だかやりきれない気分になります。

 素敵な建築が一棟でも増えるように、自分なりに日々努力していこうと思
います。




場所 :UK 南イングランド(ウィンチェスター)
建築家:不明
撮影日:2006.10.12



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posted by てくてく at 20:36| 愛知 ☁| Comment(0) | 建築探訪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする





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