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2012年05月17日

建築探訪79(香川県立東山魁夷せとうち美術館/谷口吉生)



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[今日の一枚]

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 今日の1枚は、建築家 谷口吉生さんの設計した 香川県立東山魁夷せ
とうち美術館
です。

 この建築は名前の通り、日本を代表する画家である東山魁夷さんの絵画の
みを展示した、こじんまりとした美術館です。すぐ間近には、巨大な瀬戸大
橋が架かっています。

 谷口さんといえば、以前ご紹介した豊田市美術館などを手がけられている
建築家ですが、これくらい小さな美術館であっても、やはり谷口さんらしい
シンプルでクールな建築でした。



 さて、今回注目したい視点は、建築の外観と外構の一体化、渾然一体となっ
た外構デザインです。

 私は、建築と外構、植栽は切っても切れない関係にあると思っています。
美的なデザインもそうですし、例えばアプローチの役割自体も大切です。
敷地内に入り、建物の入口に向かうまでのアプローチで、美しい建築を色々
な角度で建築を眺めてもらうための動線をつくったり、アプローチを歩きな
がら中に入るまでの過程(間・ま)の中で、いよいよ目的である建物内に入
るんだ、展示物が観れるんだといった、ワクワク感、高揚感を演出すること
も可能です。

 今回ご紹介した谷口吉生さんは、そういった外構計画も、いつも上手に設
計されている建築家です。今回の香川県立東山魁夷せとうち美術館も、谷口
さんがどういう意図で外構を設計・デザインされたのか、自分なりに思索し
ながら、興味深く観させて頂きました。



場所  :香川県坂出市沙弥島字南通224番地13
作品名 :香川県立東山魁夷せとうち美術館(2005年)
建築家 :谷口吉生



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posted by てくてく at 16:54| 愛知 ☁| Comment(0) | 建築探訪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月15日

建築探訪78(マリーナタワー/バートランド・ゴールドバーグ)



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[今日の一枚]


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 今日の1枚は、建築家バートランド・ゴールドバーグの設計した マリー
ナタワー
です。

 この建築はコーンコブという愛称で、とうもろこしに似たプロポーション
が特徴的で、美しさだけでなく一度見たら忘れられないインパクトもあり、
1960年代のシカゴ建築を代表する一つです。

 設計したバートランド・ゴールドバーグは、今となっては伝説の学校であ
る「バウハウス」で建築の勉強をしており、かつてはミースが先生、バート
ランド・ゴールドバーグが生徒という関係でした。



 さて、このマリーナタワーは、19階までは駐車場で、21階から60階
まではマンション、そして61階は住民が利用できるオープンのデックにな
っています。また、昔はプールやライブハウス、ホテル、ボーリンング場、
レストランや銀行もあり、この一体の敷地内で生活できるよう計画されたそ
うです。駐車台数450台、住戸数も450といいますからかなりの数です。



 そして、マリーナタワーで最も特徴的なのは、当時高層ビルで主流だった
鉄骨造ではなく、プレキャストコンクリート造でつくったことです。
 バートランド・ゴールドバーグの先生だったミースも、同じシカゴで、鉄
骨造で数多くのすぐれたビルを設計しているにもかかわらず、あえて当時珍
しいコンクリート造で超高層ビルを設計したのは、マリーナタワーという形
状を具現化するための必然的な選択だっと思います。(予算的にも、鉄骨で
つくったより安くすんだそうです。)



 シカゴは建築の実験場であると、よく学生時代に耳にしましたが、それは、
下記の出来事があったからだそうです。(下記は、あるサイトからの抜粋です。)
 1871年、実際に起きたシカゴの大火。シカゴ・トリビューン紙による
市民への「再起」の呼びかけ。この状況に建築家たちが集まり復興を手助け
する。後にシカゴ派とよばれる建築家たちは、ここで数多くの設計に携わっ
た。そして皮肉にも建築の実験場としてシカゴに多くの名建築を残し、後の
建築・デザイン界に強い影響を与える。今、このシカゴの街を歩くと当時か
ら現代の建築がひしめくように林立している。まるで活きた建築博物館の中
をさまようようだ。



 シカゴの高層建築は、本当にユニークな建築が多くて面白かったです。街
並みを省みずやりたい放題では問題ですが、それでも個々の建築の、クオリ
ティの高い個性が集まるということは、その街を活気付ける重要な要素には
なると思いました。



場所  :アメリカ イリノイ州シカゴ 300 North State Street
作品名 :マリーナタワー(1967年)(61階建、高さ179m)
建築家 :バートランド・ゴールドバーグ



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posted by てくてく at 10:24| 愛知 ☁| Comment(0) | 建築探訪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月13日

建築探訪77(モリス・ギフトショップ/フランク・ロイド・ライト)



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[今日の一枚]


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 今日の1枚は、建築家の巨匠フランク・ロイド・ライトの設計した モリス・
ギフトショップ
です。

 この建築は、サンフランシスコのダウンタウンの中心部近くにあります。

 フランク・ロイド・ライトは住宅建築が多いのですが、この建築は彼が手
がけた数少ない店舗建築です。

 ファサード面は、上階まで窓のない壁面で覆われていて、写真にある入り
口のみ、円形の開口部があります。とても静かなデザインで、重厚感、高級
感のあるエントランスでした。ライト特有の洗練されたデザインセンスを堪
能できました。

 このお店には、当初は美しいクリスタルやガラス、磁器、金銀が展示され
ていたそうですが、この店舗の持ち主が次々と代わり、1967年には、訪
問者のために現代絵画、彫刻、宝石などを展示販売するギャラリーとなった
そうです。

 内観に関しては、窓越しでしか見れなくてよく分からなかったのですが、
写真集などで見ると、同じくライトが設計したグッゲンハイム美術館のよう
に螺旋状にスロープを下りながら中に入っていく設計になっています。軟ら
かくてどこか威厳や高級感の感じられる内観です。



 オーストリアの建築家 ハンス・ホラインの設計したレッティー蝋燭店もそ
うですが、店舗に、ある種の個性を持たせるためには、入り口まわりのデザイ
ンがとても有効だと思います。どこをデザインして、逆にどこをデザインしな
いのか、どういう形状の空間ボリュームをくりぬくのか、という判断もデザイ
ンする上でとても重要だと思いました。

 

場所  :アメリカ カリフォルニア州サンフランシスコ
作品名 :モリス・ギフトショップ(V.C.モリスショップ)(1948年)



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2012年05月11日

建築探訪76(アメリカ合衆国議会議事堂(キャピトル・ヒル))



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[今日の一枚]


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 今日の1枚はアメリカ合衆国議会議事堂、通称 キャピトル・ヒル です。

 この建築は1800年前後に建設され、高さ88m、直径29mの巨大な
ドームが特徴的な新古典主義建築で、アメリカ合衆国議会の議事堂としては
4代目だそうです。


 この建築を観て思うのは、アメリカの文化的「よりどころ」やアイデンテ
ィティについてです。

 アメリカ合衆国議会は、ギリシャ建築やローマ建築を元につくられており、
特に特徴的なドームは、ローマ建築の代表作の一つであるパンテオンを彷彿
とさせる巨大なドームです。(このドームを中から見上げた時のデザインは
、パンテオンのデザインと結構似ています。)

 アメリカを象徴する建築である議事堂を、そういう様式の建築にした、とい
うことからしても、やはりアメリカは西洋文明が根本にあるんだなぁと、あら
ためて痛感させられます。そして、その根本にある、大昔の文明であるギリシ
ャ文明、ギリシャ建築が、いかに強く現在の西洋文明に影響を及ぼし続けてい
るか、ということも考えさせられます。


 いわば、その建築が民族や国家のアイデンティティーを体現しているともい
えると思います。そういった視点で、日本や海外の建築を眺めてみるのも面白
そうです。

 

場所  :アメリカ ワシントンD.C.
作品名 :アメリカ合衆国議会議事堂(キャピトル・ヒル)



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2012年05月10日

建築探訪75(聖パウロカトリック教会/アントニン・レーモンド)



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[今日の一枚]


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 今日の1枚は、建築家 アントニン・レーモンドの設計した 聖パウロカトリック
教会
です。

 アントニン・レーモンドは米国建築学会賞を受賞された建築家で、建築家
の巨匠フランク・ロイド・ライトの元で学び、帝国ホテル建設の際に来日し
ます。その後日本に留まり、モダニズム建築の作品を多く残しています。

 また、この間ご紹介した吉村順三さんや前川國男さんは、レーモンドの事務
所で学ばれており、後に吉村さんや前川さんは、レーモンド建築の良さを生か
した建築を手がけられています。

 

 さて、今回ご紹介させて頂く聖パウロカトリック教会は、「風立ちぬ」(堀
辰雄)、「掌の小説」(川端康成)にも登場したり、ここで結婚式をあげるカ
ップルも多く、西郷輝彦と辺見マリ、吉田拓郎らもここで挙式されたそうです。



 建築的に最も特筆すべきは、構造と意匠の一体化、シンプルで美しい、理に
適った構造デザインだと思います。

 チョウナで削ったような、荒々しいほどに、木の質感のむき出しの構造体を
整然と配置して、粗野な感じというよりは、温かみのある包まれた感じがしまし
た。

 何度も書いているかもしれませんが、本当に名建築に割りと共通していると
思うのは、コンパクトでシンプルに作られているということです。この建築も
本当に小さな教会でした。民間のディベロッパーや公共の組織が、利益を追求
する形で主導すると、必要以上に大きくて、よりローコストで、どちらかといえ
ばこれ見よがしな建築になりがちなようです。

 一流の建築家の作品を見れば見るほど、より良い、より豊かな人生の舞台を
生み出すためには、実力のある建築家が社会的に必要性だということを、強く
思います。




場所  :長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢179
作品名 :聖パウロカトリック教会(1935年竣工)
建築家 :アントニン・レーモンド



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posted by てくてく at 13:02| 愛知 🌁| Comment(0) | 建築探訪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする





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