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2012年04月24日

建築探訪69(とあるローマ建築のコリント式柱頭)



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[今日の一枚]


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 今日の1枚は、とあるローマ建築の コリント式柱頭 です。

 柱頭というのは、柱とアーキトレーブ(梁のような横材)との継目の部分のこ
とをいいます。

 かの有名なパルテノン神殿にも、柱頭部分にアバクスと呼ばれるシンプルな方
形な緩衝部材をかましてあります。

 パルテノン神殿のようなシンプルな方形の柱頭をドリス式、梁部分に押しつぶ
されて、にゅるにゅるっと渦のようにまかれたデザインをされたのをイオニア式、
そして今回の写真のようなアカンサスの葉が彫られた複雑なデザインをされたコ
リント式(今回の写真には一部イオニア式っぽいものもついていますが。)と大
きく3つの様式に分けられます。

 元々はパルテノン神殿のようなシンプルなドリス式の柱頭だったのが、時代を
経るごとにどんどん複雑になっていっているようです。



 一般的に、キリスト教やロシア正教、仏教を初めとする宗教建築や、日光東照
宮や、はたまたギブソンのハミングバードなどの高級ギターなど、ぱっと思いつ
くだけでも濃密にデザインされたものは世界中にいろいろあります。

 人は、何か特別大切なものや、権威を示すべきもの、その他、何か強い思いい
れのようなエネルギーを物に注ぐ時に、より濃密、より手の込んだものにしたく
なる傾向があるように思います。

 これは世界共通の現象で、皇室関係の小物の展示などをみてもそうで、したが
って日本も例外ではないようです。

 ただ、その巨大なパワーのようなものを濃密で手の込んだデザインにするので
はなく、あえてシンプルなままでデザインを洗練、昇華させた建築には、なにか
得体の知れない求心力があるように感じます。

 その具体例の一つが、今日に至るまでの西洋建築の原点ともいえる、上記のパ
ルテノン神殿であり、日本で言えば、伊勢神宮の内宮正殿だと私は思います。

 いろいろな強い思い、多くの思いを物に表現しようとすると、どんどん複雑に
なっていくわけですが、それをさらに進めて、よりシンプル、簡素なものへと再
構築していくことが、すぐれたデザインの共通点かもしれません。(シンプル、
簡素にしなければ優れていないというわけではないと思いますが。)

 そういったまとめ上げるデザインのプロの一人が、日本人に馴染みのある方で
は佐藤可士和さんだといえるのではないでしょうか。

 デザインの難しさ、奥深さを、痛感します。


場所  :イタリア ローマ
撮影日時:2003.3.14



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posted by てくてく at 02:30| 愛知 ☀| Comment(0) | 建築探訪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月23日

建築探訪68(ストーンヘンジ)



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[今日の一枚]


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 今日の1枚は、よく教科書にも登場した遺跡である ストーンヘンジ です。

 ストーンヘンジは、建築基準法上の建築物ではありませんが、建築を思索する
上でとても有意義だと思うので建築探訪で取り上げさせて頂きました。

 ここへは、ロンドンからレンタカーを借りて、友人と二人ではるばる訪れまし
た。道中は、木々に囲まれた森はなく、芝で覆われた広大な丘をひたすら走って
たどり着きました。豊かでのびのびしたイギリスの大自然を感じながらも、日本
の木々の生い茂った森林がいかに豊かで恵まれているか、ということも痛感しま
した。

 ストーンヘンジは、現在のイギリス人の主流であるアングロ・サクソン人がブ
リテン島に移住した時にはすでに存在していたそうです。

 円陣状に並んだ直立巨石とそれを囲む土塁からなり、世界で最も有名な先史時
代の遺跡で、考古学者はこの直立巨石が紀元前2500年から紀元前2000年の間に
立てられたと考えているそうです。



 さて、ストーンヘンジを実際に訪れた感想としては、ゴシック建築のような巨大
さはなく、思ったよりはこじんまりとした遺跡だと思いました。

 とは言っても、やはり、そんな昔の時代に、人の背丈をはるかに超える巨石をど
のように建てて、積んだのか、何のためにつくり、どのように使用していたのか、
仮説はいろいろあるようですが、現地で自分なりにめくるめく想像(妄想)をして
しまいました。

 巨大なものや、質量のあるものは、引力が働くためか何なのかよくわかりません
が、何か得体の知れない、本能的に引き寄せられる魅力というか、パワーのような
ものを感じます。

 例えばエジプトのピラミッドであったり、中期〜後期のゴシック建築であったり、
現存はしていませんが出雲大社の当初のプランであったり、全国各地にある巨木で
であったり、製材された無垢の大きな一枚板であったりなど。

 そういった感覚は、日本のハウスメーカーや建売がつくる家に対しては決して感
じることのない感覚です。

 建築家の白井 晟一さんや建築史家の藤森照信さんの建築に感じる魅力の大きな
側面はそういうことではないかと思います。

 化学の力を借りた建築が全盛のこの時代だからこそ、本物のより自然に近い素材
への渇望が、増しつつあるような気がしてなりません。
 


場所  :UK ソールズベリー
作品名 :ストーンヘンジ



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posted by てくてく at 02:09| 愛知 ☔| Comment(0) | 建築探訪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月22日

建築探訪67(ナショナルギャラリー/I・M・ペイ)



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[今日の一枚]


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 今日の1枚は、建築家 I・M・ペイが、アメリカのワシントンDCに設計した ナシ
ョナルギャラリー
という美術館です。



 この作品は、私が始めてIMペイの建築を生で観た作品で、この時はまだ私は
大学2年生の始めでした。そのため、建築の専門的なことははっきり言って大し
てよく分からずに直感的な感性を頼りに建築を観ていました。

 いわゆる、一般的な方と同じような目線で建築を観ていたことになると思いま
すが、このナショナルギャラリーは今でも大変印象深い建築です。



 このナショナルギャラリーの数ある見所の中で、最も印象的だったのは外観のプ
ロポーションです。
 I・M・ペイ特有の、三角形や長方形を基本にしたシンプルで美しい造形でありな
がら、鋭角にエッジの効いた端部が効果的であるため、静かでどっしりとした佇ま
いでありながらも、とても刺激的です。

 内部空間についても、光の取り込み方がとても上手く、大変明るく開放的な空間
でした。



 I・M・ペイは、私の好きな建築家のお一人ですが、その理由の一つは外観プロポ
ーションの美しさにあります。

 建築を勉強すると、よく内部空間の大切さ、建築設計で重要なのは空間づくりで
ある、というようなことを何度も教わりますが、外観に関してはあまり言われませ
んでした。
 内部空間は大変重要なことで決しておろそかにしてはいけないのですが、やはり、
それと同じように大切なのが外観デザイン、外観プロポーションだと私は思ってい
ます。いわゆる名建築と言われる建築の大半は、外観も魅力的です。

 華美にする必要はないと思いますが、薄化粧で均整のとれた、シンプルで品のあ
る美しさを、個人的には目指して行きたいと思っています。



場所  :USA ワシントンDC
作品名 :ナショナルギャラリー
建築家 :I・M・ペイ



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posted by てくてく at 02:07| 愛知 ☁| Comment(0) | 建築探訪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月01日

建築探訪66(アアルト自邸/アルヴァ・アアルト)



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[今日の一枚]


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 今日の1枚は、建築家 アルヴァ・アアルトの設計した アアルト自邸 です。

 アルヴァ・アアルトの建築の、私が考える特徴は建築探訪9「スタジオ・アア
ルト」をご覧下さい。

 さて、アアルト自邸を実際に観た感想ですが、外観はモダンでとてもかっこよ
かったです。

 アアルト特有の、煉瓦や木などの自然素材を組み合わせながら、色の対比や、
大きなボリュームのシンプルな構成、素材の対比、デザインバランスなど、アア
ルトの抜群のセンスを楽しめました。

 あと、室内の動線計画が本当に上手でした。玄関を入って右側は事務所で、左
側はプライベート空間なのですが、意外にシンプルな平面計画の中で明快に分け
られているにもかかわらず、場合によっては一体で使うことも出来ます。

 以前も少し書かせて頂きましたが、実務を設計すればするほど、また、お施主
様本位で家を模索すればするほど、私にはコルビュジェやミース、ライト以上に
アアルトの建築が光輝いて見えます。偉大な先人に、今後も大いに学ばせて頂き
たいと思います。




場所  :フィンランド ヘルシンキ郊外
作品名 :アアルト自邸
建築家 :アルヴァ・アアルト
撮影日 :2011.4.16



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posted by てくてく at 01:11| 愛知 ☀| Comment(0) | 建築探訪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年01月29日

建築探訪65(豊田市美術館/谷口吉生)



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[今日の一枚]


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 今日の1枚は、建築家 谷口吉生さんが設計した 豊田市美術館 です。

 市街地の中心部に近く、かつて挙母城(七州城)のあった高台の一角に建設さ
れ、日本を代表する建築家のお一人である谷口吉生の最高傑作の一つといえるだ
けではなく、愛知県を代表する建築の中の一つに上げられると思います。

 まさに、モダン建築のお手本と言っても過言で無いほど、豊田市美術館の内部
、外観、どこを観ても大変勉強になりますし、谷口さんらしい直線の美しさ、秩
序立った構成美、みたいなものを堪能できます。



 私がこの建築を始めて観たのはたしか大学2年生の時だったと思います。当時、
製図の課題で美術館の設計が出された際、その当時製図の先生だった、以前ご紹
介した建築家の渡辺純先生が、豊田市美術館は一流の建築だから観た方がいいと
教えて頂いたのがきっかけでした。

 それ以来、この美術館には5回以上は訪れているのですが、展示品のレベルが
高いのも素晴しいのですが、やはり建築そのものが、何度観ても勉強になり、そ
の時の自分の成長度合いによって新しい発見があります。

 日本を代表する画家である平山郁夫さんの大伯父である清水南山さんは次のこ
とを言っています。
 ・何であれ一流のものしか見るな。
 ・一流のものを見るためならカネを惜しむな。
 ・古典をよく見ろ。
 ・自然をよく見ろ。

 同じようなことは、たしか大芸術家である魯山人も言っていたと思います。な
るべく一流のものに接する機会を増やしていきたいものです。



場所  :愛知県豊田市小坂本町8-5-1
作品名 :豊田市美術館(1995年開館)
撮影日 :2012.1.28



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posted by てくてく at 09:32| 愛知 ☀| Comment(0) | 建築探訪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする






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